地域の中堅・中小企業における賃金動向に関する調査/日銀レポート
日本銀行は7月12日、「地域経済報告―さくらレポート―(別冊シリーズ)」を発表しました。副題は、「地域の中堅・中小企業における賃金動向― 最近の企業行動の変化を中心に ―」。レポートは、中堅・中小企業へのヒアリングで賃上げの動きに広がりが見られますが、人材確保優先の「防衛的賃上げ」や、総人件費上昇の抑制、賃上げを見送る企業もあり、企業間のばらつきも大きくなっています。また、人手不足は一過性ではなく、今後も継続的な賃上げが必要との認識も深まっており、サービス業を中心とした人件費の増加分を販売価格に転嫁する動きも見えてきています。また、賃上げ原資の確保も見据えた(1)原材料コスト等の価格転嫁による原資確保や、人件費の価格転嫁への動きの広がり、(2)設備投資やデジタル活用の活発化、(3)事業再構築、他社等との連携強化など経営変革の動き、が見られ、これらの企業行動の変化が将来に向けて続くかが注目されるとしています。
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