組織の未来をつくるコラム

ゆるい職場

リクルートワークス研究所が2022年3月に大卒以上の入社1~3年目社員に実施した調査の中に「現在の職場を感じるか」を聞いた質問があります。結果して「当てはまる」は。8.4%、「どちらかと言えば当てはまる」28.0%という結果になりました。合わせて36%の新入社員が職場をゆるいと感じています。一方、入社3年以内の離職率は2011年以降32%前後で安定推移しています。出社し口頭による指示・命令下の仕事から、コロナ禍にあってはテレワーク・メールによるコミュニケーションと上司・部下との関係性や人材育成は大きく変わりました。以前は「仕事がきつくて辞める」が普通に考えられていましたが、「仕事がゆるくて辞める」人も一定数いることが今回の調査で分かりました。


イメージ写真:組織の未来をつくるコラム「ゆるい職場」

「ゆるいと感じる」職場に何も行動を起こさずい続けると、あまりいい状況にはならないという検証結果があります。今の職場で働く期間を3年以内と考えている人は、職場がゆるいと感じている人ほど高く、「ゆるいと感じる」と答えた人においては62.6%に達しました。ゆるい職場の増加は法整備が大きく影響しているため、今後は中小企業などすべての企業への適用が進むことで、ゆるい職場は相対的に増えると考えられます。不可逆な変化なのです。これからの求職者は、会社を使って自ら成長するのはもちろん、「自分が成長できる環境を探して、働く場所を自ら作っていく」というフットワークの良さが必要になってくると思われます。企業は、キャリア選択肢を増やし、求職者に「選ばれる会社」になることが求められます。