仕事には働きがいが必要
目標を甲子園出場と決めた「もしドラ」のストーリは、主人公みなみのマーケティングの取り組みに進んでいきます。しかし、マーケティングをし始めるとある問題が発生します。それは、部員が求める「感動」は一人ひとり違うということです。そこでみなみは部員一人一人と面談を行い、自分の実力を試すために野球をしている部員、子どもから野球をしているからなんとなく続けているだけの部員がいるなど部員によって色々な目的があることが分かりました。野球部を強くするためには、生産的な仕事を通じて働く人に成果をあげさせなければならないとドラッカーの「マネジメント」に書かれていました。
顧客一人一人が何を求めているのかを知るのがマーケティングの第一歩です。部員たちを分析したみなみは、野球部が生産的な仕事をするために、各部員に働きがいを与えることにしました。働きがいを与えるには、責任を持たせる必要があります。そのためには、①生産的な仕事、②フィードバック情報、③継続学習の3つの要素が不可欠です。ビジネスにおいては、①仕事の分析・プロセスの統合・管理手段・基準などを指し、②仕事の成果に関する情報があって自己分析が可能に、③他の専門分野の経験、問題、ニーズに接して(学習)それらを自らの専門分野に適用することで、自己の成長と働きがいを感じることができます。人事システムにもこの取り組みが不可欠です。働く人から選ばれる会社は、この仕組みを持っています。