組織の未来をつくるコラム

イノベーションを生み出す会議

いま日本の企業に求められるのは、既存の枠組みから脱却し、新たな価値を生み出す「イノベーション」の創出です。組織が常に後退せずに進化し続けるためには非常に重要です。そもそもイノベーションという言葉の定義はモノや組織、サービス、ビジネスモデルなど新たな考え方や技術を取り入れることで、新たな価値を創出することを指します。その創出した価値は社会的にインパクトがあることを前提としています。何かを変えなければいけないとか、このままではじゃいけないけど起点をどこに持ったらいいのかが分からない考える人は多いと思います。しかし現在の延長線上に、自然発生的にイノベーションは生まれません。


グローバル化・IT技術の革新で複雑化を極めるビジネスシーンにおいて、組織や集団が過去にないイノベーションを起こすための実行力やその能力を引く出すための実践的はプロセスである「U理論」という言葉が話題になっています。イノベーションを生み出す会議のなかで、単なるフレームワークではなくU理論のプロセスを通して集団や個人のポテンシャルを開放し、これまでのない未来を創造する方法です。これまで多くの経営者たちが、問題解決のやり方ではなく、当事者の「内面の状況」やイノベーションが起こる際の「意識変容」を重視していることに気づき、この理論が生まれました。



「出現する未来からの学習」と位置づけ、その時に現れる直観を捉えて行動に落とし込むステップを完成させました。イノベーションが発生する際にプロセスを言語化したのが{U理論}なのです。グローバル化が進んだ現代ではミクロレベルとマクロレベルの問題が絡み合い複雑化しています。前例のない、過去の常識では解けず今までの手法が通用しない現代、課題となる問題が全体を巻き込むシステムと捉えて考察していきます。過去の価値をすてるダウンプロセス、谷底の源にたどり着き覚醒の世界、その後の閃き、新たな未来へのアッププロセスがイノベーション、この流れがアルファベットのUの字になります。


この境地は不思議な感覚ですが、まさに未来からの学習です。イノベーションを生み出す介会議は実在しますが、前提として従業員一人ひとりの変革への熱望のマインドと行動変容が必要です。個人としての「U理論」の実践もできますが、企業がイノベーションを生み出す会議を行うとしたらファシリテーターの力が必要です。ファシリテーターが出来る人がいない企業であれば、同時進行として育成していく必要があります。もっと大事なことは企業としてのビジョンを明確にして、従業員と共有・浸透する組織文化の形成は欠かせません。未来の事業へのスタートアップ、期待しています。